友達いないー’sの日記

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スリーピースバンドですか?

ポルノグラフィティ「BUTTERFLY EFFECT」の感想

 

 

もうね、このブログ自由に使ってやるからな、ざまあみろ。

 

 

というわけで、10/25に発売になったポルノグラフィティの11枚目のアルバム『BUTTERFLY EFFECT』のレビューをしていきます。1曲ずつです。ざまあみろ。

 

 

 

 

 

1.THE DAY

去年の5月にリリースされた43枚目のシングル。アルバムの1曲目がシングルってのは7th『ポルノグラフィティ』と9th『PANORAMA PORNO』以来3度目ですね。アニメ「僕のヒーローアカデミア」のOPだったらしいですね、知らんけど。

初めて聴いたときの感想は「ファッ!?なんやこれ!?」です。なんとなく打ち込みっぽいことを生バンドでやっている。まあ、打ち込みも入っているのだけど。ずっと声高いし、BPM速い裏打ちだし、ギターリフとソロにオクターバーかかってるし、めちゃくちゃアグレッシブだなって。まあそれまで出場し続けていた紅白落選後初の音源ということもあってなのか。

サビの韻の踏み方とかはいかにも晴一の詞っていう感じ。“Secret Hunter”と“天下国家”で韻踏んでるの、ヤバくない?

絶対ツアーでも最初にやるでしょ。カッコいいっす。

 

ポルノグラフィティ 『THE DAY』(Short Ver.) - YouTube

 

 

 

2.Working men blues

このアルバム発売前のゲリラライブで演奏されたり、今回のアルバムで推されてる曲。表舞台で活躍するポルノが、社会の小さな歯車となり働く男性を讃える歌詞を書き歌う、すごいよね。高橋優も「リーマンズロック」って曲あるけど、そういえばどっちもアミューズだね。

bluesとタイトルには付いているけど、ブルースの進行ではなく王道ロックみたいな曲調なので、まあ「ブルーな気持ちを吐き出した曲」ということでしょうね。

気になったのは、ノイズのフェードインから始まってノイズで終わること。こういう心情描写、僕は大好きですよ、米津玄師とかもこういうのやりがちだよね。

あと、曲の前半の歯車のくだり、「ハネウマライダー」を思い出す。

 

 

 

3.君の愛読書がケルアックだった件

なんでこんなタイトルなんだ…と思ってたけど、曲を聴いたらなんか妙に納得してしまうタイトル。青春映画のイメージらしい。歌詞を読むだけでそのイメージがめっちゃ伝わってくるのすごくない?映画のあらすじを読んでる気分になる。

イントロから所々で入るウィンドチャイムの音も、右チャンネルから聴こえるアコギの音も、アルペジオとかオクターブ奏法多めのピアノも、キラキラ感を前面に押し出していて、めっちゃキラキラしている、そんな曲。

 

 

 

4.I believe

昭仁作のバラード。オルゴールみたいなイントロの音が印象的。前作の4曲目にも「wataridori」、3rd『雲をも摑む民』の4曲目にも「ハート」という名バラード曲があってだな…

1番の歌詞は夜、2番からは朝が舞台になっていて、昭仁の詞は時間の経過の書き方が素晴らしい。このアルバムでいうと「スパイス」とかね。

で、「I believe」っていうタイトルで、何を信じてるんだ…?と歌詞を見ると、「I believeします」という意味ではなく、「あなた自身I believeしてください」という内容。目の付け所がシャープな曲が続くね。

 

 

 

5.LiAR

去年の11月にリリースされた44枚目のシングルで、みんなが喜ぶラテンロック曲。「サウダージ」とか「アゲハ蝶」とか「オー!リバル」とかみたいな、ポルノといったらラテンロック、的なとこはあるよね、皮肉っぽくもなっちゃうけど。僕はポルノのラテン曲では「ジョバイロ」が1番好きですけどね。

ギターリフもそうだし、オクターブ奏法のピアノ(トゥンバオって言っていいのかな)もそうだし、清々しく心地いいラテンロック、であり尚且つ、ズンズンくる四つ打ち、そしてBメロの“Du Ra Pa Pa Pa Bailar”やサビで繰り返される“Liar Liar”のキャッチーさ。これはね、リスナーを喜ばせにきてるね。すごいのは、イントロとサビ前に入る、ギターをサンプリングしたみたいなフレーズあるじゃないですか、あれをほどよい違和感で入れているところ。

個人的には、サビで右側から聴こえるチョーキング多用のギターフレーズと、左側から聴こえるカッティングギターがこう、たまらないんだよね。

この曲を聴くたびに、少し暗めのライブ会場で炎がバアッーって出てくる演出が想像できちゃうんだな?

 

ポルノグラフィティ 『LiAR』(Short Ver.) - YouTube

 

 

 

6.Fade away

ほんとにね、ありがとう。こういう曲をアルバムに入れてくれてありがとう、そんな昭仁作のダークな曲。昭仁作のダーク曲といえば、「n.t.」「音のない森」。それ以外にも晴一作の「鉄槌」「光の矢」とかTama作の「渦」あたりを彷彿とさせるドロドロとしたダークさ。たまらん。たまらなすぎる。

ギターとピアノとのユニゾンのリフ、その後ろで鳴っているゴリゴリの音程感のないギター、ああ!?ってなる進行、ドロドロ流れるAメロのバッキング、サビでバシーン!とくるかと思いきや、1番大きく聴こえているギターの音の一拍目はブリッジミュートでゴリゴリと神経に語りかけてくる感じ、2番Aメロのオクターブで鳴っているギターフレーズ、フィルで疾走するドラム、昭仁の巻き舌、サビ後の“おおぅ…”、全部たまらん。

歌詞だって救いようがない。ずっと暗い。それがいい。僕は、《辛くてもきっと大丈夫になるよ、そう信じてる》みたいな曲よりも《つらいつらいあぁつらい》みたいな曲の方が好き(伝われ)。

 

 

 

7.クリスマスのHide & Seek

「Hard Days,Holy Night」(「愛が呼ぶほうへ」のカップリング)以来のクリスマスソング。「Hard Days〜」は、キラキラしたアレンジでありつつ、クリスマスの夜に恋人の元に帰れない社畜の歌だったけれど、この曲は、恋人とも距離を置いてクリスマスの街を1人で歩いているような歌。なんでそんなにクリスマス嫌いなのよ。

ツアーでやるなら「Hard Days〜」もやってくれないかな、コールアンドレスポンスのとこで昭仁に“すぐに帰ってきて!”って言いたい。

イントロからずっと聴こえるウーリッツァーみたいな音とか、サビで入るシンセとギターでユニゾンのフレーズとか、1サビ後のめっちゃピッチベンドさせるシンセの音とか、2番サビ直前の「ブウィヨォン」っていうベースとかが好きですねこの曲は。

 

 

 

8.MICROWAVE

あっはー、これもうね、マジで好き。晴一作の打ち込み多用でクセの強い曲。サビではLOVE PSYCHEDELICOか!っていうくらい日本語と英語を行ったり来たりする。ごく微量の官能的な部分を含む大人の恋愛って感じ。

この打ち込み多用な感じ、「My 80's」的なものを感じる。

米津玄師が好きそうな、小さい子の声にも聴こえなくない音で作ったリフ。てかあれ全部人の声なのかな、明らかに昭仁の声で「ウィー」ってのがイントロからずっと入ってる。たまらん。

それにクラビネットとワウギターが曲調に合いすぎてて心地良すぎる。

最後のサビで昭仁の声に急にエフェクトがかかってビビるんだけどそれさえ心地良い。

多分この曲、1日中聴いてても飽きないのでは?

 

 

 

9.夜間飛行

これほんとに「MICROWAVE」作った人と同じ人が作ってるんですか…

ポルノのアルバムには2枚に1曲くらいのペースで入るしっとり曲。どちらかといえば初期の、「Aokage」「朱いオレンジ」あたりを感じさせる曲。

これも前曲ほどではないけど英語と日本語を行ったり来たりしていて、それがいいフックになっているので聴いていて心地良い。

その唇の端にシガレット”とか“私好みじゃないパフューム”とか、カタカナ表記の外来語も混じっていて、こう、ゆったりと聴いている人の耳をハッとさせるよね、晴一の詞。

 

 

 

10.真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ

「LiAR」との両A面シングルとして発売された曲。攻めに攻めた曲。口ずさんでみてわかるのが、言葉数が多くてブレスをする間もない。これライブの前半でやりそう。てかツアーなのにこんなキツイ曲毎回やるんですかね…

で、このバリバリに攻めている曲には打ち込みピコピコサウンドも入っていて、これがポルノの強みだよなぁと思う。

YouTubeにある公式動画を観ればわかるんだけど、MVが「LiAR」と全く同じカット割りで作られている。同時再生してる公式動画あるから。これがゲロゲロにカッコいい。

 

ポルノグラフィティ 『真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ』(Short Ver.) - YouTube 

 

 

 

11.170828-29

この曲も攻め曲。曲調も歌詞も攻め。ミサイルの曲。タイトルの意味は、8月28日に歌詞書いたら29日の朝に北からミサイル飛んできて、その日に歌入れしましたよ、ってことらしい。

でもあんまり政治色が強めの曲って感じもしないのがすごい。サビでめっちゃタンバリンシャンシャン鳴ってるし、サビの最後のフレーズ、“ピースピース”だよ?絶対ライブで盛り上がれる。メッセージ性を保ちつつこの落とし込み方。すごいよねえ。

打ち込みも少なめだし、このアルバムの中で一番王道なロックテイストの曲って感じがする。

あと、前のアルバムに入ってる「Good luck to you」の“スタバでデート 飲むマキアー”みたいなフレーズもそうだし、この曲の“戦場からインスタグラム 決して映えはしない”もそうだけど、最近のポルノってこういう固有名詞入れがちだよね。大体晴一の仕業なんだけど。そういえばこのアルバム、晴一のラップ入ってないな………

 

 

 

12.Montage

さらに攻め曲。アルバム後半でのこのラッシュ、たまんないね。「キング & クイーン」との両A面シングル。パズドラかなんかのアニメの主題歌らしいね、知らんけど。

これはBPMそんなに速くないけど打ち込み多めのロックテイスト。バリバリの打ち込み曲なのにドラムパターンはラテンのリズムなんだよ、聴いてて腰が動かないわけないじゃないですか。心地良すぎて聴いてるとき毎回踊ってる。勝手な想像だけどライブ前半でやりそう。あのね、〈デーデッ デーデー デッデッデー〉っていうちょくちょく出てくるフレーズ、あれめちゃくちゃいいよね。

サビの最後のフレーズ「君はモンタージュ モンタージュ」の耳障りが良すぎて何回でも聴きたい。MVは「キング & クイーン」と一緒になっているので後程。

 

 

 

13.スパイス

攻め曲ゾーンを抜けて、こんなに甘々な曲が来るって、ズルい曲順だよマジで。

バンジョーみたいな音がちっちゃくずっと聴こえてくる、カントリーっぽい曲。晴一のギターソロが完璧。こういう曲調に本当にぴったりのギター。聴いてて身体が横に揺れちゃうよね。

「We love us」とか「休日」とか「曖昧なひとたち」とかみたいに、何もない休日に書いた日記にそのまま曲つけたみたいに本当に飾り気のない曲。だって、恋人が3段重ねのアイス食べたいって言い出したから行ったらキャンペーン終わってた、とか、アプリで写真撮るときに変顔したら怒られたけどもう一回その写真見たら笑っちゃった、とか、それだけで1曲作れる?普通。昭仁がたまに作る、日常に幸せを見つける系ソング。で、最後のフレーズ“愛しき日常”って、十分伝わってきたわ!って言うことをやっぱりちゃんと言いたかったんだろうなあって、もうたまんないっすよこの曲。

 

 

 

14.キング & クイーン

9月に発売された45枚目のシングル、「Montage」との両A面。バレーのテーマ曲になってた曲。シングル曲がアルバムのラストになってるのってポルノ史上初じゃないかな。シングル曲に始まりシングル曲に終わる、ポルノ初の試み。

何と言っても爽やか。シンセの音、ピアノの音、ギターの音、全てがキラキラしている。アウトロのコーラスに子供たちの声が混じっているところがね、好き。攻めに攻めた曲もダークな曲もエロティックな曲も入ったこのアルバムのラストが、こんなに爽やかで素直に人の背中を押すような曲だなんて、素晴らしくドラマティックなアルバムだと思いませんか…

でもやっぱり、こんなに爽やかでスッキリとした曲でも、昭仁のキーで常人が歌うのは難しそう。こんなに喉が強くて歌上手い人、稀ですよ。

MVだってシンプルで爽快。「ハネウマライダー」を彷彿とさせる感じでもある。「Montage」も一緒になっているので是非。

 

ポルノグラフィティ 『キング&クイーン/Montage』(YouTube ver.) - YouTube

 

 

 

番外編:夕陽の色

いやね、これは「キング & クイーン / Montage」のカップリング曲で、アルバムに入っている曲ではないんですけど、こんな名曲ほっとけないですよ、、

夕陽と星空と僕」、「ルーズ」みたいな、カップリングながらの大名曲。東京事変の「落日」的なイントロに、YEN TOWN BANDの「Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜」のイントロみたいなシンセの音(なんていうんだろう、ピューーワォァーーーってやつ)、もうイントロの時点から名曲の匂いがプンプンしてますよね。

バスドラがズンズン心を揺さぶったイントロから一転、ピアノとボーカルだけになり、しっとりと聴かせるAメロ。そしてギター・ベースが合流。そこから…

さらに展開しそうなサビ。ドラムがグッッッと入ってくるのがたまらないね。初め聴いた時は「あれ、まだBメロかな…?にしても感情を揺さぶるな…」というサビ。後半のファルセットで、これは泣けるメロディなのだと実感。これがね、絶妙なバランス。これ以上大人しくてもエモーショナルでもいけない。このテンションがちょうどいい。

そしてギターソロ。晴一がいかにも弾きそうなスライド多用のギター。ここがポルノだなあ、ここが1番ポルノらしいなあ、と思う。ここのコード進行のそれまでとの対比。もしかしたらここが1番の感情のピークなのかもしれない。

それまでゆったりと歌ってきたのに対し、譜割りが細かくなるCメロ。そして同じような細かいメロディの繰り返しで更に心を突いてくる。

ラスサビのバンドの入り方が完璧過ぎる。全てをぴったり揃えるわけでもなく、感情が溢れ出るのをそのまま演奏したよう。そして昭仁の伸びやかな声の後に入ってくるのはイントロと同じフレーズ。ムズムズする。もちろんエモーショナルな部分も感じとれるのだけど、もっと感情が高まった別のフレーズになってもおかしくないのに、上り切りそうで上り切らない。心をかき乱しつつ寄り添ってくる。こ〜〜れはいけない。

曲全体を通して、不安定にした心をちょんちょん突いてくる。もうどうすればいい。こういう曲を定期的に作ってくれるポルノ、リピーターで居られないわけがない。

 

 

 

 

 

あとね、このアルバムの初回限定版には台湾ライブの本編の音源が(なぜかミュージック・アワーだけ抜きで)収録されているので最高 of 最高ですよ、ポルノってライブ音源CDとかあんまりなかったからね。

 

 

 

ポルノは2人とも素晴らしい演奏者なだけでなく素晴らしいソングライターだからね、それが最大の強みで魅力。ツアー楽しみです。ポルノのライブの演出は神なので、特にOP。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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